密室 TALK #3 SEIJI(LAID BACK OCEAN)


村瀬:20年経ちましたね。

SEIJI:drug store cowboyのデビュー20周年じゃないよね?結成20周年だよね?

村瀬:そう。その前に、最初にSEIJIと対バンしたのは横浜CLUB24だったな。

SEIJI:当時はdownyの青木さんと一緒にやってたSlow Clubでね。あの時はまだdrug store cowboyの結成前で、Blue Belly Jamだよね。石川とかもSlow Clubを気に入ってくれて、一緒にやりたいみたいなこと言ってくれてて。それで町田プレイハウスでdrug store cowboy最初の企画に熱心に誘ってくれて。結局、出るときにはSlow Clubは解散ってなってたんだけどね。

村瀬:まだ、こうやって当時の事を思い出せる。プレハ(町田PLAY HOUSE)の外の路地で話した記憶とかあるし。

SEIJI:それこそ、(当初drug store cowboyはサポートドラムで活動)ドラムがいないんだったら叩くよって言ったぐらいだから、魅力は感じてたよね。ただ、俺自身がメンバーになるのは嫌がったからね。いきなりは重いなあっていうか、あの当時は、バンドに入ったはいいけど駄目になるのはもう嫌だなって、すごい思ってたから。

村瀬:ちょっと距離を置きつつ、バンドを俯瞰で見てみたいなね。

SEIJI:結局、半年もしないうちにメンバーになるよってなった。当時は俺がずっと口を酸っぱくして「2年かけて1年分の活動するぐらいだったら、1年で2年分の活動しようぜ」って言ってたもんね。楽しむのも大事なんだけどさ、やるときバンってやっちゃわないとさ、大事な時に動けなかったりするのが嫌だったし。チャンスを逃しちゃうっていうか。あの当時はそんなことばっか考えてたね、バンドをどうやって動かすみたいな。

村瀬:みんなそういう意識だったよね。そこからが本当に早くて。

SEIJI:1年経ったときに、もうデビューが決まってたもんね。そのぐらいのスピードで動いてるバンドは、あんまいなかったもんね。だから「なんでお前らがデビューなんだよ」みたいな視線は感じてた(笑)。「うまくやってんな」って思われてんだろうなって。だからそこを跳ね返したいっていう気持ちもあったし、早くバンドが良い状況になって抜け出したいっていう気持ちもあったな。

村瀬:長いのか短いかの分かんないけど、まあ濃かったよね。時代もあるけど、(レコード会社に)お金もすごい掛けてもらってたと思うし。

SEIJI:2000年デビューで考えたら4年だし、結成から言ったら5年半ぐらいだね。例えばMVなんて、1本1000万とかさ当たり前の時代だったからね。今だったら10分の1以下でもすごいものが作れる。その分、今はお金だけでもない、アイデア勝負になってる。

村瀬:当時とは、表現の仕方も選択肢も違うからこそだしね。で、活動休止になり。今ここに2人しかいないし、うまく言葉にするのはなかなか難しいんだけど。

SEIJI:最近、よく思うことがあってさ。俺らもそうだったけど、今でも”個性がバラバラのメンバーが集まって、1つじゃないバラバラの色を輝かせる“っていうのを売りにしたバンドがいるじゃない?聴いてる音楽も好きなファッションも、スタイルも生き方も全部が違う。でも、それを売りにするのは俺はどっかで「苦肉の策だったのかな」っていう気持ちがずっとあって。当時はバラバラを1つにしようとしなかったし、できなかったからそれをただ売りにした気がして。活動休止のときも、インディーズでやろうか?って話にもなったけど、俺ら1つになれないよなっていうところにすごくポイントがあったの。だって、それを売りにしてきたし、バラバラが面白かったんでしょ?っていう。それにまとめ役も思いつかなかったしね。

村瀬:メンバーだけだと特にね。すごい平たく言うと、全員若かったなっていう。年齢云々よりは考え方とかね。大事な時に1つになれてなかったなっていうのは、当時も今も感じる。

SEIJI:精神的にもそうだし。今は、チームプレイのさ大事だなっていうの分かるけどさ。誰がどのぐらい動いてくれてるとかさ。若かった分、どうしても敵対視しちゃうところとかもあったし。例えば「何を求めてこの人は近づいてきたのかな」とか、余計なこと考えてたから。もっとオープンになれば良かったなっていうタイミングはいっぱいあったよね。

村瀬:4人ともそうだったと思うよ。

SEIJI:あ、でも1つあったのは、自分たちだけで売れたいっていう欲は同じだったよね。メジャーだけど、人の力を借りるんじゃなくて、自分たちの音楽と色のままでみたいな。しかも、当時のレコード会社としては「アーティストがやりたいことをやってくれていいよ」って、自由にやらせてくれてたし。

村瀬:こういう曲作れとか、こういう格好しろとか、強く言われたことはなかった。
その辺は恵まれてたし、大事にされてたかな。

SEIJI:逆にやりたいことをやって結果が出ないから、これでいいのかな?っていう自問自答があったし不安もあった。決定的だったのは紀里谷さんに写真を撮ってもらった時「お前らどうなりたいの?」って質問に、4人共ちゃんと答えれなかったんだよね。4人それぞれもそうだし、全員一致した明確なビジョンは1人も持ってなかった。ただバンドをやってれば「俺らがカッコイイ事にみんな気付くでしょ」みたいな。俺らの音楽の力をピュアに信じてしまっていたんだよね。

村瀬:ホントそうだと思う。目指す所とかベクトルへの一体感がもうちょっとね、あった方が良かった。活動的にも最初にQUATTROが埋まって、次にEASTも埋まってって。でもその先は?というか。そこに、メジャーの流れに呑まれたわけではないけど、3枚シングルをきってアルバムっていうペースが決まってて、それを繰り返してみたいな活動だったし。

SEIJI:リリースのために活動してるっていう感じはあったから、若干キツかったよね。あとはキャーキャー言われたいのか、本物に見られたいのかっていうところで、葛藤はあったね。キャーキャー言われるとスカしたくなるし、だからといってコアな方にいくとキャーキャー言われなくなってお客さんが減るから、その辺どっちつかずな感じはあったよね。テレビに出てマジョリティを掴みたいのか、コアなライブで叩き上げて上がっていこうぜっていうのすら決めれなかった。良い言い方をすれば『ピュア』なんだけど『バカ』だったっていう。

村瀬:今思えば、メンバーの間でそういう打ち合わせや話し合いがちょっと足りなすぎた。最初に言った、いろんな意味で若かったなっていう。その後にそれぞれ違うバンドになって、今SEIJI はLAID BACK OCEANで、母体はJELLY→じゃない?drug store cowboyの最初の頃って、JELLY→と同じレコード会社にいて、犬猿の仲だと言われてたし(笑)、ぶっちゃけ最初はどうだったの?

SEIJI:そうだったね(笑)。レコード会社の1階にロビーがあって、取材とかあるとそこにみんな集合してインタビュー受けたりするんだけど、JELLY→がいると「うわあJEELY→いるよ、ちょっと別のとこ行こうぜ」って俺は思ってた(笑)。

村瀬:お互いにね、挨拶しないっていう(笑)。

SEIJI:絶対に近寄らなかったよね(笑)。あとレコーディングも同じスタジオになることが多くて、スタジオのロビーに出てJEELY→のメンバーがいたりすると「なんだよ、今日ロビーにJELLY→いるじゃん」って (笑)。でも、イベンターが一緒だったりで周りで動いてる人間がすごい近くて。前半・後半ってdrug store cowboyを分けると、後半に事務所が変わって、JELLY→と近いチームで動いてて、ベーシスト同士がめちゃくちゃ仲良くなって、最後は一緒にイベントに出たり、最後のツアーとかも一緒にやるようになって。

村瀬:そこで距離は縮まったけど、別に一緒に遊ぶとかいう間柄じゃなかったな。

SEIJI:そうなんだけど、LAID BACK OCEAN結成前に石川がYUTAROに「SEIJIでいいんじゃん?」って推してくれたんだよね。JELLY→側からしたら、俺はdrug store cowboyじゃん。JELLY→があって、新しいバンド始めるのにdrug store cowboyのドラムを連れてきたっていうと、ちょっと狭いじゃん。それまでに名のある人からその辺の若手まで、ずっと何十人もオーディションしてたらしくて、本当はもう決まってたんだよね。でも「本当にこれでいいのかな」って思ってる頃に、石川が駄目押しで「なんでSEIJIと1回スタジオに入ってみないの?」みたいに言ったらしくて。じゃあ、多分一緒にはやらないと思うけど入ってみますかみたいな感じで。当時の俺はNICKの後にFIRST NAMEってバンドをやってて。drug store cowboyで自分の思い通りにいかないことがあったから、自分が動かせるバンドをってやってたけど、自分自身がリーダータイプでもないしバンドを纏めきれないなって思ってたころにその話が来てスタジオに入ったんだよね。

村瀬:そこで向こう的にはしっくりきた?

SEIJI:「いろんなドラムでやったけど、なんか違うっすよ」って思ってくれたらしくて。でもどこか「あのdrug store cowboyのSEIJI君でしょ」みたいな空気もあって。俺は俺で、やりたくないとかではなくて、一緒にやることが想像つかないなあって。それで、何回か継続してリハに入ってみようってなって、で、同時期にピアノの◯貴が来て初期メンバーが揃ったんだよね。

村瀬:なるほどね。しかもJELLY→側は共有してる時間が長い分、そこに新規で入っていくっていうのはやっぱ時間かかるよね。

SEIJI:そうだね。例えばdrug store cowboy時代の俺の十八番フレーズがLAID BACK OCEANだと合わないとか。1番驚いたのは「JELLY→ってパンクじゃん。」って俺は思ってたし、適当にやってんだろうなって思ってたけど、全然適当じゃないわけよ。めちゃくちゃ音楽を聴いてるし、めちゃくちゃ研究してる。やっぱね、中に入らないと分かんないなと思って。あんなパブリック的にはメチャクチャな感じなのに、音楽に対してはこんなにストイックで、思ってた以上に演奏能力も高かった。

村瀬:当時からJELLY→は演奏がうまかったもんね。

SEIJI:すごいきっちりしてる。俺は逆にノリでやってた部分もあったから勉強になったというか。

村瀬:新しいバンドで違う人とやると、そういうのは必ずあるよね。
俺が初めてLAID BACK OCEANと一緒にやったのは「PTP TOUR 2011 Remember the name-JOY RIDE-」の熊谷で。そのあとの【LAID BACK OCEAN × UVERworld】『 DREAM REPAIRS ~夢の修理屋 5 + 6 CORE PRIDE ~』の野音は観に行って。drug store cowboyの時も野音とかやったけど、SEIJIがまた広いステージに戻ってて負けらんねーなって思ったの覚えてるな。

SEIJI:TEARS OF THE REBELも当時は初期メンバーだったし、初期と今で大分変わったよね。俺も要所要所で観に行ってるけど、村瀬はスタイルとか音と演奏の感じとか、フレーズの作り方とかは変わんない。

村瀬:変わんないね、変われないのか(笑)。

SEIJI:思ってた以上にストレートで、職人気質なんだなっていう感じはした。俺はさ、
やってるバンドもジャンルもちょっとづつ変わってるからね。

村瀬:俺にはない、バンドに合わせれられるタイプだよね。

SEIJI:そうだね、バンドのために叩くっていうか。結局、バンドがやりたいだけで「俺のドラムを聴け」みたいな気持ちが全然なくて。レコーディングでも「この俺のフレーズが最高だぜ」みたいなドラマーって結構多いんだけど、俺はみんながOKっていうものが良い派なので。そういう意味では、俺はドラマーの中ではドラマーっぽくないかも。

村瀬:昔はそうだった?

SEIJI:昔はやっぱり欲があったからね。当時はもっとあーだこーだ言ってたし、人のことにも口出してたよね。

村瀬:そうだったかも(笑)。人って変わるね。今のSEIJIにそういうイメージはもうない。

SEIJI:バンドが良ければいいし、メンバーが盛り上がってくれればそのフレーズが1番いいなみたいな。メンバーが1番のお客さんっていうかさ、そういう意味ではメンバーと戦わなくなった。そう考えると、昔は生意気だったよね(笑)。

村瀬:みんなそうだよ(笑)。バチバチしてた。でもそれが良かったっていうのももちろんあるし、今みたく全部『そうだよね』って飲み込めちゃうと、それはそれで面白くなかったと思うし。俺、この間フトシさんと対談した時に「もっと楽しんでバンドをやった方がいい、曲作りをした方がいいぞ」って。分かってんだけど、改めて言われるとまあそうだなってまた気づく。

SEIJI:突き詰めていくと、要はコミュニケーションだもんね。今日はやたら石川の話してるけどさ(笑)、石川がよく「バンドは誰とやるかだよ」って言うけど、それは本当そうだと思うし、そいつとやってればいいやって思えるのが1番かな。LAID BACK OCEANもさ、メンバーが結構変わって、最初と今ではだいぶ違うし。初期は、それこそさっきの個性がバラバラじゃないけど、いろんな発想があって、いろんなパターンがあるのが良くて。それを切磋琢磨し合って、バンドが転がっていくことの良さを求めてて。だけどうまくいかなくなった時に、俺もその原因の1つなのかなと思ったわけ。そんで再構築しなきゃいけないなって思った時に、色々考えて、結局ボーカルが気持ちよく歌えないバンドって、良くないなと。ボーカルが自信もって気持ちよく「俺はこれなんだよ、俺はこれを発してえんだよ」っていうのがないと、弱いんだなと思った。で、それから再構築して、今のメンバーになって、YAFUMIのワンマン・バンドなの?って思われる時もあるんだけど、俺はそれで成功だと思ってる。実際、裏がワンマンかどうかなんか分からないし。

村瀬:それがどうであっても、表には関係ないし、見えないしね。

SEIJI:本当はそうじゃないって、わざわざ言う必要もないし。「俺も頑張ってるんすよ」みたいな自己顕示欲は、drug store cowboy時代ならあったけど今はそういうのがなくて。それが誰の手柄であれ、結果バンドが良く見えれば、それが1番でしょって。そう思えるし、今のメンバーなってやっと本当の意味で1つになれてるっていうか。

村瀬:それを言えるのは素晴らしいね。

SEIJI:時間が掛かったけどね。だから「どっちがいいっすかね?」ってなった時、「どっちがやりたいの?」って。それをみんなでどうやってやったら面白いかって、やれる方法を考えようよと。

村瀬:凍ったCD届くとか、ああいうアイデアは考えてんなって。同じミュージシャンからすると、いろいろ考えて新しいことを試行錯誤してやってるなっていうのは、すごい見えるし。実際、凍ったCDが届いたときびっくりしたし、開けて何これって(笑)。

SEIJI:RE:SOUZOU PROJECT 2「零度」ね。クール宅急便でCD送るとか(笑)。今回の「NEW MOON」もクラウドファンディングでやったんだけど、買ってくれた人のCDは、ダンボールに入って届くんだけど、風船を月に見立てたイメージで、黒い風船が入ってて。新月の夜は月はあるけど見えないっていうテーマで。箱を空けたら風船がブオンって出てくるのをやって(笑) 例えばそういうのも、それ面白いの?とか意味あんの?とか、メンバーで否定はしない。これ面白くないすか?っていう提案をどうやったら活きるかなって、今チーム・スタッフも含めてやってて。とにかくLAID BACK OCEANは喋るんだよね(笑)。リハも音出すより、大体喋ってるっていう。

村瀬:ミーティングの方が長いんだ?

SEIJI:ほぼミーティングで、最後に慌てて演奏して時間がないっていう(笑)。セッティングして1回も音出さないとか結構あるから、話し出すと止まらないみたい。あと、YAFUMIが全ての可能性を探りたいみたいなところあって「今のフレーズって、なんでそのフレーズなの?」「なんかカッコイイってどういうこと?」っていう。なんとなくカッコイイではOKにはならないし、結成して8年経ってやっとアルバムを出せるのも、そういう熱量を突き詰めてだから。

村瀬:全てに意味を求めるだね。バンドにとって熱量は大事だよ。そうか、8年だと2009年の9月がTEARS OF THE REBELのファーストライブだったから、同じぐらいだね。俺もSEIJIも今までやってきたバンドで、現在進行形のバンドの方が圧倒的に長いね。

SEIJI:そっか。今さらdrug store cowboyのこと言われてもっていうところはあるよね。否定とかやりたいやりたくないとかは別で、かなり歴史が塗り変わったというか。石川もP.T.PとThe BONEZだしさ。そこに戻らなくて良いと言えるのは、幸せな状況だなとは思うよね。

村瀬:本当にそうだね。自分は今これやってますっていう。

SEIJI:再結成を望まれるのも、もちろん幸せなことだしそういうのも良い。それでも、今自分が頑張ってるものがあるっていうのは、俺にとっては1番かな。あとは、20年もステージに上がれるだけで幸せだけどね。

村瀬:そこ、当たり前って思っちゃダメだし。お客さんにもメンバーにも『感謝』って思っていないと。

SEIJI:フトシさんの話もそうだけどさ、やっぱ先輩がまだ頑張ってるっていうのも助かる所があって。その人たちが音楽をすごく愛して、その音楽を続けてるっていうことが、まだ俺たちもやってもいいのかなみたいな。俺が10代の頃に、今の俺の年とか30代のミュージシャンを見たら、本当に心の底から「早く諦めてください」と思ってたから(笑)。今思えば失礼だけど、本当は売れるためだけに音楽をやんなくてもいいんだよなっていう、自分が楽しむ為とか、自分の為に音楽をやったっていいし、誰かの為に音楽をやったっていいし。それを地位とか名誉とか名声とかに振っちゃうと、やっぱ楽しくなくなるよねっていう。

村瀬:行き詰るよね、そっちに行っちゃうと。やっぱ好きだから、ここまで続けてるし。

SEIJI:でもね、かたや漫画家の人とかにもさ「プロは楽しんじゃダメなんだよ」みたいな人もいるわけ。楽しませるのが仕事で、自分が楽しんだらもうそこで対価もらっちゃってるよねっていう人もいて。対価が欲しいなら、自分が苦しんで、人が楽しむっていうのが大事だと言ってる人もいて。例えばさ、仕事って自分ができないことを人にやってもらうっていうのが仕事じゃない?ご飯を食べにいったら、誰かが自分の代わりにご飯を作ってくれたからお金を払って、自分は楽をしてご飯を食べれる。でもその裏には、重いフライパンを振ったり、調理をしてる人がいる。それを好きだとはいえ、苦しさとか負担があっての対価じゃんって考えると、音楽も自分がカッコイイって思ってただ楽しんだら、もしかしてそれってもう、そこで終わってんじゃないの?って。

村瀬:それもそれで分からなくもない。

SEIJI:そう考えると音楽ってなんなんだろうなって。それでも、俺は楽しさを求めるし、今の環境に感謝してるというか。もし、あのまま自分でバンドを1人でこだわってやってたら、今の考えには多分至れなかったなあって思うから。ドラマーとしての寿命をLAID BACK OCEANをやったことによって、伸ばしてもらってるって感覚があって。

村瀬:そう思えるって、ありがたいね。バンドに対して。

SEIJI:そうだね。しかも、村瀬も石川も続けてるじゃん。石川が売れてることに悔しさとかもなくて、本当に嬉しいし、俺も売れしたいし。

村瀬:そこ言葉に出して言えるの素敵!ホントに同感。俺もSEIJIが続けてくれてるのも嬉しいし、素直に売れて欲しい。こうやって違うバンドになったけど、こんな話ができるのも良いしね。

SEIJI:drug store cowboy時代も、俺がこうやって「バンドってさ〜」とかずっと喋っててさ、村瀬はうんうんって聞いてくれてたのを思い出すよね。俺は結構人見知りであんまり社交的ではない分、 “この人”っていう人に結構喋っちゃうから。村瀬にはいっつも聞いてもらってるなっていうのはある(笑)。その都度、TEARS OF THE REBELを観に行くのも、村瀬が楽しそうに弾いてるのを見たいし。「ちゃんとやってるなあ」みたいな(笑)。でもちゃんとやってるからこそ、お互いの状況が良くなったらもっといいよなとか、思うし。

村瀬:近い人が続けて頑張ってて、アルバムも出してとか見てると、こっちもいい刺激になるから。

SEIJI:なんとかギリギリ。YAFUMIとかもよく言ってんだけど、常に滑り込みセーフというか、ギリギリ間に合ったねって感じなのよ。野球で言うとさ、なんとかこの回を抑えれたみたいな。かなり自分たちでやってて、今回のMIXも全部KAZUKIがやったから。

村瀬:KAZUKIがやってんのは初耳だ!

SEIJI:ヒーヒー言いながらやってたけど(笑)。外のエンジニアさんを使うことは別にできるんだけど、うまくいかなかった時、それの原因がどこなのかが分からなくなっちゃう。例えばエンジニアが悪いのか、スタジオが違うのか。もっと言うと曲が駄目なのか、プレイが駄目なのか。何が駄目なのかがぼやけちゃうって良くないなっていう。じゃあ全部KAZUKIがイニシアチブ取ってやったらいいんじゃないって話になって。

村瀬:それは聴くのが楽しみだな。15曲入りだよね?

SEIJI:66分っていう長さで。俺、人事で言ってるけど、やらないと気がすまないんだなこの人たちっていう(笑)。

村瀬:ある意味、8年分が詰まってるから、大事にしてきたってことだよね。

SEIJI:そうなんだよね。”ファーストフルアルバム”っていうものに対する意識がすごくあったかな。すげぇ思い入れを持って作ったし、こうやって音楽を続けてこれたからこそのアルバムでもあるから、たくさんの人に届いて欲しいよ。


interview & text Atsushi Tsuji (classic0330)


– LAID BACK OCEAN –



1st. Full ALBUM 【NEW MOON】
1.TOILET REVOLUTION
2.LONELY NATION
3.Million (横浜マラソン2018 PR動画挿入歌)
4.STANDING BACK
5.明日からの旅
6.KAZAANA
7.Mr.Good Morning (NEW MOON mix)
8.YSC
9.Way Of Life (東海学園大学2018 TVCM曲)
10.Starry Eyed
11.Don’t Call My Name
12.MOTHER OCEAN
13.運命ルーレット
14.CRAZY CRAZY
15.SHINE (NEW MOON ver.)

Release:2018.6.6
Price:¥3,000(TAX IN)
Product Code:DDCZ-2200


NEW MOON TOUR 2018 Act.1


6/10(日) 青山RizM 17:30/18:00
6/14(木) 神戸 太陽と虎 18:30/19:00
6/15(金) 大阪 阿倍野ロックタウン
6/17(日) 名古屋 池下CLUB UPSET 17:30/18:00
6/22(金) 大分 Club SPOT 18:30/19:00
6/23(土) 鹿児島 SR Hall 17:30/18:00 “SpecialThanks”HEART LIGHT“Tour
6/24(日) 福岡 Queblick 17:30/18:00 “SpecialThanks”HEART LIGHT“Tour
6/30(土) 宇都宮 HEAVEN’S ROCK 17:30/18:00
7/01(日) 柏PALOOZA 17:30/18:00 w:Smoking On Bitter Moon,VOI SQUARE CAT
7/07(土) 名古屋 池下CLUB UPSET 17:30/18:00 (ワンマン)
7/14(土) 大阪 阿倍野ROCKTOWN 17:30/18:00 (ワンマン)
7/16(月祝) 渋谷 SPACE ODD 「海のヒィィィィィィィ2018」 17:30/18:00 (ワンマン)
★TD中ICKET・各プレイガイドで一般発売中 ワンマン¥3,500(前売)/¥3,500(当日) 学割あり1,500円(ドリンク代別) 対バン形式:前売3,000円/当日3,000円(ドリンク代別)
Tour GRAND FINAL:2019.1.25(金) 東京キネマ倶楽部(ワンマン)
※詳細後日発表

詳細はオフィシャルHPにて→ https://laidbackocean.amebaownd.com/
SEIJI twitter:https://twitter.com/seiji_lbo


– TEARS OF THE REBEL –

Jul 05, 2018
ROLL OVER BEE #052
◼︎Place 下北沢 CLUB Que
◼︎Artists ・TEARS OF THE REBEL ・首振りDOLLS ・ THE 四十八手’s
◼︎Open / Start 18:30 / 19:00
◼︎Ticket adv/ 3000円(+1D) / door/ 3300円(+1D)
Jul 27, 2018
69 Paradise
◼︎Place 吉祥寺ROCK JOINT GB
◼︎Artists ・TEARS OF THE REBEL ・青天の霹靂 and more…
◼︎Open / Start 18:30 / 19:00
◼︎Ticket adv/ 3000円(+1D) / door/ 3500円(+1D)